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執筆・監修 株式会社MJE 「IT機器のお悩み解決コラム」編集部
当社は創業以来20年にわたり、複合機をはじめとするOA機器の提案を行ってきました。全国50,000社以上との取引実績と豊富な知見を活かして、皆さまのオフィスづくりに役立つ情報をお届けします。
>> 企業情報はこちら複合機はコピーや印刷だけでなく、スキャンやFAX、データ保存などさまざまな機能を備え、社内ネットワークにも接続して使用するため、パソコンやサーバーと同じようにセキュリティ対策が必要です。
適切な設定をしていないと、ネットワークからの不正アクセスや保存データの流出、FAX・スキャンの誤送信、印刷物の持ち出しなどから情報漏えいにつながる可能性があります。
一方、現在の複合機にはユーザー認証やIPフィルタリング、通信・ストレージの暗号化、セキュリティプリントなど、さまざまなセキュリティ機能が搭載されています。
この記事では、複合機で考えられるセキュリティリスクから、情報漏えいを防ぐための機能・設定、導入時に確認したいポイントまでわかりやすく解説します。

複合機ってコピーや印刷に使うだけなのに、そんなにセキュリティ対策が必要なの?

今の複合機は社内ネットワークにつながり、さまざまなデータを扱っています。設定や使い方によっては情報漏えいにつながることもあるので、どんなリスクや対策があるのか一緒に見ていきましょう!
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目次

複合機は、社内のさまざまな情報を扱う機器であるため、適切なセキュリティ対策が必要です。
ここでは、複合機にセキュリティ対策が必要な理由を具体的に解説します。
現在の複合機は、単に紙をコピーするだけでなく、パソコンから印刷したり、スキャンしたデータを共有フォルダやメールへ送信したりするために、社内ネットワークへ接続して使用します。
また、機種によってはデータを保存するストレージやユーザー認証などの機能も備えており、パソコンやサーバーと同様に情報を扱う端末の一つといえます。
ビジネス機械・情報システム産業協会「JBMIA」も、複合機にはプリンターやスキャナーだけでなく、ストレージや認証など多くの機能が搭載されており、最新のセキュリティ対策が必要だとしています。
そのため、複合機もパソコンなどと同じように、ネットワーク機器の一つとして適切なセキュリティ対策を行うことが重要です。

複合機では、契約書や請求書、顧客情報、従業員情報など、社外に漏らしてはいけない情報を日常的に扱います。
コピーだけでなく、スキャンやFAX、印刷などさまざまな用途で利用されるため、業務上重要な情報が集まりやすい機器であることも、セキュリティ対策が必要な理由の一つです。
では、実際に複合機ではどのようなセキュリティ事故が起こる可能性があるのでしょうか。次から主なリスクを見ていきます。

複合機には、ネットワーク経由の不正アクセスをはじめ、保存データの流出、印刷物の放置、FAXやスキャンの誤送信など、さまざまなセキュリティリスクがあります。
ここでは、複合機を利用するうえで注意したい主なリスクを8つ紹介します。
社内ネットワークに接続されている複合機は、不適切な設定のまま利用すると、ネットワーク経由で第三者からアクセスされるリスクがあります。
特に、利用者の認証を行っていなかったり、必要以上に外部からアクセスできる状態になっていたりすると、不正利用や設定変更につながる可能性があります。
実際、過去には複数の大学で、複合機で読み取った情報がインターネット上から誰でも閲覧できる状態になっていた事例が報じられています。
複合機を社外から直接アクセスできる状態にせず、ファイアウォールやUTMなどで保護されたネットワーク内で利用することが重要です。
※参考:日経新聞「複合機の情報、ネットで閲覧可能に 東大など」
複合機もソフトウェアやネットワーク機能を搭載したIT機器であるため、製品やファームウェアに脆弱性が見つかることがあります。
実際に2026年には、リコーや富士フイルムビジネスイノベーションの一部製品で脆弱性が公表され、メーカーからファームウェア更新などの対策が案内されています。
購入時点で安全な機種を選ぶだけでなく、導入後もメーカーから提供されるセキュリティ情報を確認し、必要なアップデートを行うことが重要です。
※参考:JVN「リコー製プリンターおよび複合機のSSH通信機能におけるアクセス制御不備の脆弱性」
※参考:富士フイルムビジネスイノベーション「弊社複合機およびプリンターにおけるパストラバーサル攻撃に対する脆弱性について」
複合機とパソコンやサーバーの間では、印刷データやスキャンデータなどがネットワーク上を送受信されます。複合機自体へ不正アクセスされなくても、通信が適切に保護されていない場合は、やり取りしているデータを盗み見られたり、改ざんされたりするリスクがあります。
こうしたリスクへの対策には、SSL/TLSやIPsecなどによる通信の暗号化が有効です。
複合機は複数の従業員が共用することが多く、設置場所によっては利用権限のない人でも操作できる環境になっていることがあります。
誰でも自由に操作できる状態では、本来利用する必要のない人が保存データを確認したり、FAXやスキャンなどの機能を利用したりする可能性があります。
ユーザー認証やICカード認証、利用者ごとのアクセス権設定などを行い、必要な人だけが必要な機能を利用できる状態にしましょう。
機種によっては、複合機内部のHDDやSSDなどのストレージに、アドレス帳や保存文書、印刷・送受信時に利用する一時的なデータなどが記録されます。
本体や記憶媒体が持ち出された場合、保存されている情報が読み出されると情報漏えいにつながる可能性があります。
こうした情報漏えいを防ぐため、ストレージ内のデータを暗号化する機能や、不要なデータを消去する機能が搭載された機種もあります。
高度なサイバー攻撃だけでなく、出力した紙を複合機のトレイに放置することも情報漏えいの原因になります。
例えば、給与明細や契約書、顧客名簿などを印刷したまま放置すると、別の従業員が誤って持ち去ったり、内容を見たりする可能性もゼロではありません。
機密性の高い書類を扱う場合は、利用者が複合機の前で認証してから出力するセキュリティプリントなどを活用すると、放置や取り違えを防ぎやすくなります。
FAX番号やメールアドレスなどの送信先を間違えると、本来送るべきではない相手へ機密情報を送信してしまう可能性があります。
一度社外へ送信したデータを完全に回収することは難しいため、送信前の確認が重要です。
機種によっては、宛先の再確認を求めたり、FAX番号を複数回入力させたり、登録済みの宛先だけに送信を制限したりする機能があります。
自社の複合機に必要なセキュリティ機能や設定が分からない場合は、導入環境や使い方に合わせてご相談いただけます。
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情報漏えいや不正利用を防ぐには、ユーザー認証やアクセス制限、通信の暗号化、保存データの保護など、複数の対策を組み合わせることが重要です。
ここでは、複合機を安全に利用するために確認しておきたい主なセキュリティ対策を紹介します。
ユーザー認証とは、ID・パスワードやICカードなどを使って利用者を確認し、認証された人だけが複合機を利用できるようにする機能です。
利用者ごとにコピー、スキャン、FAXなどの使用権限を設定できる機種もあり、業務上必要のない機能の利用を制限できます。
また、管理者向けの設定画面には一般ユーザーがアクセスできないようにし、管理者パスワードも初期設定のまま使用しないことが重要です。
利用者と管理者の権限を適切に分けることで、複合機の不正利用や設定変更によるセキュリティリスクを抑えられます。
セキュリティプリントとは、パソコンから印刷指示を送っただけではすぐに出力せず、複合機側で本人確認を行ってから印刷する仕組みです。メーカーや機種によって「セキュアプリント」「機密印刷」「認証プリント」など名称が異なる場合があります。
通常の印刷では、パソコンから印刷指示を出すと複合機からすぐに用紙が出力されます。一方、セキュリティプリントでは、複合機でパスワード入力などで認証を行ってから出力するため、利用者が複合機の前にいるタイミングで書類を印刷できます。
複合機をインターネットへ直接公開せず、必要に応じてIPフィルタリングを設定し、接続を許可する端末やネットワークを制限しましょう。
IPフィルタリングとは、IPアドレスを基準に複合機へのアクセスを許可・拒否する機能です。
たとえば、社内で使用しているIPアドレスからの通信だけを許可することで、対象外のネットワークから複合機へアクセスされるリスクを抑えられます。
また、使用していない通信機能やサービス、不要なポートは無効にし、ファイアウォールやUTMなどを利用して外部からの通信を制御することも有効です。必要な通信だけを許可する設定にすることで、複合機を経由した社内ネットワークへの侵入リスクを抑えられます。

※参考:JBMIA「脅威の事例 事例 1 複合機に保存した文書が盗み見された」
複合機とパソコンやサーバーとの間でやり取りされる情報を保護する方法の一つが通信の暗号化です。
SSL/TLSやIPsecなどに対応した機種では、通信内容を暗号化することで、データを盗聴・改ざんされるリスクを抑えられます。
実際に利用できる通信方式は機種や接続環境によって異なるため、導入時には自社のネットワーク環境とあわせて確認しましょう。
ストレージを搭載した複合機では、保存されるデータ自体を暗号化することで、記憶媒体から情報を読み取られるリスクを抑える機能があります。
また、印刷やコピーなどで一時的に作成されたデータを上書き消去したり、利用終了時にまとめて消去したりできる機種もあります。
特に契約書や顧客情報などを多く扱う企業では、ストレージの暗号化やデータ消去への対応状況も複合機選びの確認項目になります。
複合機を廃棄する場合は、データ消去だけでなく、本体の処分方法や撤去についても確認が必要です。複合機の具体的な処分方法については以下の記事でも詳しく解説しています。

FAXやスキャンでは、送信先の入力ミスによる情報漏えいにも注意が必要です。
機種によっては、送信前に宛先の確認を求めたり、アドレス帳に登録されていない宛先への送信を制限したりする機能が搭載されています。
機密情報を社外へ送信する機会が多い場合は、送信機能の使いやすさだけでなく、誤送信を防ぐ機能も確認しておきましょう。
複合機では、「誰が」「いつ」「どの機能を利用したか」などの操作履歴やアクセスログを記録できます。
ログを定期的に確認・保管しておけば、不審な利用が発生した際の確認に役立つほか、不正利用の抑止にもつながります。定期的なログ情報の監査をおすすめします。
複合機はコピーや印刷だけでなく、スキャン、FAX、データ保存、ネットワーク通信などを行うIT機器であるため、パソコンやサーバーと同様にセキュリティ対策が必要です。
複合機を安全に利用するため、主に次のような対策を確認しておきましょう。
これらの機能を搭載しているだけでなく、自社の利用環境に合わせて適切に設定し、継続して運用することが重要です。
これから複合機を導入する場合は、本体価格や印刷速度だけでなく、日々扱う情報や利用方法を整理したうえで、必要なセキュリティ機能を備えた機種を選びましょう。

「どのセキュリティ機能が必要か分からない」「ICカード認証付きの複合機を導入したい」といったご相談も承っています。
ご利用人数や印刷枚数、扱う書類、必要な機能などを確認したうえで、貴社の使い方に合った複合機をご提案します。
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